業界別の吸音知識

工場内の騒音対策は企業の責務

工場内の騒音規制について

労働安全衛生法の中には「騒音障害防止のためのガイドライン」というものがあります。
簡単に説明するとある一定以上の騒音下での作業をする場合、労働者へ騒音障害防止対策を講じなければならないという決まりです。85㏈未満、85㏈以上90㏈未満、90㏈以上の3つの区分に分けられており、それぞれ行わなければならない内容も違ってきます。また騒音値の測定や健康診断など事業者が定期的に行わなければなりません。

工場内騒音の種類

基本的に騒音には必ず騒音源が存在します。工場内の場合はその騒音源に色々なケースが考えられます。例えば金属加工工場で使用される工作機械の音、金属を切断する音、廃棄物工場で使用される破砕機の音や粉砕機の音、自動車整備工場などで使用されるコンプレッサーの音など様々です。工場内騒音のほとんどが機械から発生する音と言っていいでしょう。

騒音下での作業者の実情

働き方改革などで労働者の働く環境を良くしようという機運が高まる中、騒音下での作業者の方々の実情はどのようなものなのでしょうか。企業側からの視点から見ると、働き方改革の一環として作業者の労働環境を少しでも良くしようという意識は高まっています。それは工場内騒音に関する問い合わせが増えていることからも感じることができます。企業側からすると作業環境を良くし、働き手を確保するという意味合いも強いのではないでしょうか。では実際に騒音下での作業者はどうなのでしょうか。
騒音下での作業の場合、耳栓をして作業をしなければならない環境も多いです。しかし、作業環境上人の声は聞こえないと支障がある、長時間耳栓をしているとその圧迫感によって外すなど、耳栓をしなければならないにも関わらず、していない状況もあると聞きます。そのような状況では騒音障害防止にはなりません。

色々な騒音対策

工場内の騒音をどう抑えるか、一番肝心なのは騒音源を囲えるかどうかです。先でも書いたように騒音源は機械であると考えるとその機械自体を囲うということは作業性などを考えると難しいと思われます。どのように騒音を抑えるかと言うと、騒音源全体を囲うのではなく、騒音が発生している点を部分的に対処する方法があります。また、騒音が出てしまっても室内に吸音パネルなどを整えることで過度な反響音を減らし、騒音値を下げることも可能です。実際にどのように対処するかはその工場ごとに違ってくるが、基本的には遮音材や吸音材を使用する方法がメインでしょう。

導入前に吸音パネル
設置の効果が分かる!